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ちょっとした違和感

http://naniwacchi.qp.land.to/archives/2006/11/17/entry-1850.php

誤って摂取させたことが問題なのではなく、レースが迫っている中で投薬し、体内に薬物を残留させたまま出走させたことが問題なのだ。故意であれなかれ、馬体内に薬物が残留した馬を出走させてしまったのは事実なのだ。

咳き込んで絶不調の馬にイプラトロピウムを摂取させ、薬効で見た目はさも絶好調であるかのように装い、出走させることができるのだ。外から見ても馬がどんな薬を服用しているかなんて絶対に分かりっこない。

個人的な感覚がおかしいのかもしれないが、この引用した二つの部分は別の問題のように思う。前者は競走相手との不平等、後者は馬の情報アクセスに関する不平等みたいな印象を持った。
純粋なスポーツの視点から考えれば、前者のような競争相手との平等さというのはルールによって規定される。一方、ギャンブルとしてみると、いかに重要な情報を逃さないかが肝心となる。
本題はタイトルからも読み取れるとおり、ギャンブルとしての視点だろう。しかし、「体内に薬物を残留させたまま出走させたことが問題」となるのは、スポーツとしての視点からではないのか? 出走させたことより、薬物が投与されたことをどのように知るかが問題となるはずだ。
どのように情報を得るかとなると、ここでも挙げられているプレレーステストから判断するしかないのだろう。となると、プレレーステストの義務化が必要だと考えることもできる。であるなら、ここで批判されるべきなのはフランス側だ。つまり、主催者であるフランスギャロが不正対策を怠ったといえるのではないか。もし、検出された薬品が禁止されていなくとも、プレテストによって馬の健康状態を事前に公表できるかもしれない。

投薬の有無を問わないフランスの基準のみならず、投薬の有無を問う日本の基準に照らし合わせても、つまるところ薬効が否定できない状態で馬を出走させてはならないのである。

「薬効が否定できないの」なら何を投与したかを事前に知ることこそが肝心だ。また、得体の知れないものを馬に投与するようなことは一般的に考えられないのだから、薬効については科学的な判断が必要になってくる。むしろ重要なのは、なぜ投与する必要があったのか、ということではないか。

プレテストを受検しなかったこと、出走を取り消さなかったこと、これらを過失で片付けるのは強引すぎる。にもかかわらず、JRAは調教師にも馬にも処分を下さなかった。「過失」を強調し、出走させてはいけない馬を出走させた責任は全く問わないという姿勢を貫くつもりのようだ。もっともらしく「二重処分をさけるため」という理由を付けているが、本質的には「外国で起きたことなので感知しない」という立場にしか映らない。これでは、まるで誰かが書いた台本があって、いつの間にか「故意かどうか」の問題にすり替えて雲霧消散を図っているとの印象が拭えない。

「二重処分をさけるため」というのをまるで今回特例であるかのように述べているが、そういうわけではない。それとも、主催者の裁定を無視してJRA独自に処分せよというのか。たとえば、フランスギャロがディープインパクトに対し出走停止処分をしたのなら、それは日本でも適用されていたはずだ。単純に、今回の処分が軽すぎるという印象から述べたようにしか映らない。

不公正であることの証明など必要ない。公正であることが証明できないものは全て不公正だからだ。

まるで悪魔の証明のことを言ってるようだ。この論でいけば全てが不公正となってしまう。はっきり言ってしまえば、100%安心して馬券を買えるなんて思っちゃいない。ある程度の信用の元でしか判断できないからだ。ファンができることといえば、よりベターな方向への意思表示しかない。

ディープインパクトという駒がこの世に生まれ出られたのも、つまるところ馬券を買い続けてきた幾多の人々のおかげである。

そうだろうか。現在のディープインパクトは馬券を買ってきた競馬ファンだけで成立しているものとは思えない。むしろ、馬券を買わない人々の信仰の方が大きいように思う。でなければ、凱旋門賞の視聴率があの時間に20%台を出すとは思えない。JRAの行ってきたマーケティング競馬ファンを新規につくりだすことにあった。しかしそれに乗った人々の関心は馬券には無かった。

もはやディープインパクトが日本の競馬に遺したもの、それは汚点というには小さすぎる巨大なクレーター、「不公正競馬の疑惑」でしかない。不公正の代償、馬券の売上額は既に下がり始めている。

売上額の減少は今に始まったことではないので「不公正の代償」であるとはいえないだろう。ではディープインパクトは何を遺したか。彼の過ぎ去った後には一部の「疑惑を持つ人々」以外は何も残らないだろう。いや、スポーツとしてのコンテンツはまだ健在であったと確認することはできた。それが馬券売上に繋がらなかったのだ。
ギャンブルとしての公正さとは情報へのアクセスだと思っている。今回の件で思ったことは、我々はどれだけ馬の健康状態を知ることができるのか、ということだった。情報へのアクセスは提供されているのか、ということだった。肝心な情報を知ることなく安心して賭けることなどできるのだろうか。

パートIの件

http://www.jra.go.jp/news/200611/112002_02.html

(3) パートI〜III分類(2007年版)
『パートI 国(16カ国)』:
 アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、フランス、ドイツ、英国、アイルランド、イタリア、日本ニュージーランド、ペルー、南アフリカ、UAE、USA
『パートII 国(9カ国)』:
  香港、インド、マカオパナマプエルトリコスカンジナビアシンガポール/マレーシア、ウルグアイベネズエラ

m9(^Д^)プギャー!!
いや、何か香港に対して変なライバル意識ってあるよね!